車いすで観光 鎌倉駅周辺エリア

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こんにちは。車いすユーザーのYUKORINです。5月26日、私たちアクセシブルのメンバーは国内外の観光客に人気スポットの鎌倉を訪れ、バリアフリー調査を行いました。鎌倉と一言でいっても広範囲にわたるため、私たちは班に分かれて調査を実施し、その結果は私たちのホームページに反映されます。

鎌倉駅

鎌倉は神奈川県の南東に位置しています。東京から少し遠いため、私は調査エリアの中でも東京から最も電車のアクセスの良い鎌倉駅周辺の調査班に入りました。鎌倉駅へは東京から電車で約1時間かかります。今回は鎌倉駅周辺にある観光スポットやお手洗いのバリアフリー情報をご紹介します。

鎌倉駅に到着後、駅直結の商業施設CIAL鎌倉の2階にある多目的トイレを利用しました。ただ、この建物には一般のお手洗いがないため、一般の方もこの多目的トイレを利用するようです。

きれいで設備も充実している多目的トイレでした。

小町通り

鎌倉駅を出て、鶴岡八幡宮を目指しながら小町通りを散策しました。道沿いにはお菓子屋や、お食事処、カフェ、雑貨屋、お土産屋などお洒落なお店が並んでいます。

ただ、道が狭くて混雑しているので、車いすユーザーの方は人にぶつからないようご注意ください。

入口に段差があるお店が多く、店内の狭いお店もあったため、車いすの私には入りにくさを感じました。素敵なお店で入ってみたいところもあったのに・・・。

入口から階段のお店もあります。

鎌倉の名物といえば鳩サブレー。その鳩サブレーを売っている豊島屋の本店に行きました。ここは段差なし。よかったわ。

広い店内で、ゆっくりお買い物ができました。

若宮大路

小町通りを外れ、若宮大路に出た私たち。こちらは段葛と呼ばれ、鶴岡八幡宮への参道です。

盛り土されて一段高くなった道ですが、最近の工事でスロープが設置されたそうです。少しずつバリアフリー化が進んでいるようですね。

若宮大路のほうが小町通りよりも空いていました。

途中、M’s ark KAMAKURAという建物があり、ここの2階にある有料トイレがどんな感じかチェックしに入りました。

有料トイレの入口です。駅の改札ゲートみたい。100円で中に入れます。

こちらが多目的トイレのようです。実は、このドアのところに乳幼児用設備のピクトグラムしかなかったため、私は授乳室かと勘違いをして、女性トイレに入ってしまいました。

こちらがその女性トイレです。通路は車いす1台がようやく通れる感じ。

案の定、車いすに乗ったまま小さな個室に入ることはできませんでした。個室には手すりもありません。私のように間違うことのないよう、車いすユーザーの方は多目的トイレを利用することをお勧めします。

鶴岡八幡宮

M’s ark KAMAKURAを出てからすぐに赤い鳥居が見えてきました。鶴岡八幡宮に到着です。鎌倉駅から直接向かえば徒歩10分くらいで着くと思います。

鶴岡八幡宮は、鎌倉初代将軍の源頼朝にゆかりのある神社であり、現代は国際的史都鎌倉の中心的施設として国内外から多くの参拝者が訪れています。写真にあるのは本宮ですが、長い石の階段があって車いすで本宮へ行くのは不可能のようです。広い敷地を持つ八幡宮ですが、どこまで車いすで入れるのか気になるところでした。

まずは、境内入口から。スロープの先にちょっとした低い段差があります。

表参道には砂利道の中央に石畳の道が造られています。

でも、この石畳がでこぼこして意外に歩きにくかったです。

砂利道といっても土の上に砂利がまばらに敷かれている感じなので、かえって砂利道のほうがスムーズに車いすが動きました。

ところが、奥に進むにつれて砂利の量が多くなっていき、車いすのタイヤが砂利に埋まって動きづらくなってきました。

表参道の途中で左折したところに多目的トイレがあります。

しかし、多目的トイレは故障中のようで使用禁止になっており、中の設備を見ることはできませんでした。

代わりに、女性トイレの写真です。手すりは付いていますね。

表参道の石畳の道に戻りますね。

舞殿前のスロープです。人混みで舞殿の写真はうまく撮れませんでしたが、舞殿までは車いすで行けることは確認できました。

舞殿の前で折り返して参道を左折すると、社務所の前の道に出ました。ずっと向こうにある鳥居までは行っていませんが、この道は問題なく歩けました。

この道の途中で右折すると源平池を眺めることのできる場所があります。池は蓮の葉で埋め尽くされていました。

池一面に広がる蓮の葉の緑に癒されました。来てよかったです。

鶴岡八幡宮を後にした私たちは、若宮大路沿いにある鎌倉彫資料館を訪れました。館内は撮影禁止のため、チケットの写真で失礼します。資料館は鎌倉彫会館の中にあるのですが、会館入口には階段、館内1階にも段差があり、車いすユーザーの方にはお勧めできません。私はメンバーと会館のスタッフの方々にお手伝いいただいて階段を上り下りしました。どうしても彫物の展示を見たいという車いすユーザーの方は階段でお手伝いをしてくれる方々がいれば入館は可能です。

最後に、鎌倉駅近くにある東急ストア鎌倉5階の多目的トイレに寄りました。オストメイトはなかったものの、一通りの設備は整っている広いお手洗いでした。

小京都と呼ばれる鎌倉。私は和を基調にした小綺麗でセンスのある鎌倉が好きになりました。歴史の深い街だけあって段差の解消など完全なバリアフリー化にはまだ時間がかかるのかもしれません。確かに車いすユーザーの方々にとってバリアフルな観光地ではありますが、街のお洒落な雰囲気を味わうだけでも鎌倉を訪れる価値はあると思います。そうして多くの車いすユーザーの方々が鎌倉を訪れるようになれば街も少しずつ変わってくるはずです。事実、段葛には以前は無かったスロープが設置されました。このように鎌倉が障害を持った方々に対してもっとやさしい街に変わっていけば、国内外からの観光客をより一層魅了する人気スポットになることでしょう。私はそう信じています。

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