車いすで観光 皇居東御苑

こんにちは。車いすユーザーのYUKORINです。2019年3月17日、私たちアクセシブルのメンバーは皇居東御苑にて今年初めのバリアフリー調査を行いました。皇居とは江戸時代に建設された江戸城の史跡であり、現在の天皇皇后両陛下のお住まいです。皇居東御苑は皇居附属庭園として無料で一般公開されています。

東京駅丸の内側の向かいにあるビルで集合した私たち。東京駅丸の内前広場を通り過ぎ、皇居東御苑へ向かいます。

途中、かつては東京駅へ向かう皇室の馬車専用道だったという行幸通りを通りました。広くて車いすで歩きやすかったです。

和田倉噴水公園

東京駅丸の内側から徒歩約10分、皇居外苑にある和田倉噴水公園に到着しました。最初のバリアフリー調査のスポットです。立派な噴水ですね。

私たちは行幸通りから入園しましたが、和田倉橋を渡っての入園もできます。

緩やかなスロープが設置されていました。

多目的トイレをチェック。広さは十分だけど、あまりきれいじゃないですね・・・。

せっかくだから和田倉橋も渡ってみましょう。公園と和田倉橋の間は砂利道ですが、アスファルトのように砂利が固められている箇所があり、車いすで通れました。

砂利の敷かれた和田倉橋。でも、細かぁ~い砂利なので車いすで問題なく渡れます。

公園に戻りました。噴水から流れる池に橋が架かっていて、段差のところはスロープになっています。

この辺で公園の調査は切り上げにして東御苑へ行きましょう。

皇居東御苑

道すがら、皇居東御苑の門の1つである桔梗門がありました。

桔梗門前の公衆トイレに多目的トイレを発見。ここはきれいで設備が整っています。

いよいよ皇居東御苑の大手門に到着です! 和田倉噴水公園を通り過ぎるだけにして、東京駅丸の内側から直接行けばここまで15分くらいでしょうか。

私たちが入園した大手門は、高麗門と渡櫓門を合わせて大手門と呼び、こちらは高麗門です。

手荷物検査がありました。

外国人観光客のための多言語音声ガイドアプリの標識を見付けました。来園者には海外から来られる方々も多いそうです。

こちらが渡櫓門です。重厚な造りですね。

渡櫓門をくぐると発券所がありました。なお、この御苑は基本的に月曜日と金曜日がお休みです。月曜日が祝日の場合は開園となり、その代わりに火曜日になることがあるので、来園の際には事前に休園日をチェックしておくとよいでしょう。また、大手門では3台の車いすを無料で借りることができ、平川門でも1台の車いすを借りることができます。(ただし、予約は行っておらず先着順です。)

ここで入園票をもらいます。これは退園のときに各門でお返しします。これを無くしたら大変面倒なことになるそうなので、無くさないようにお気を付けくださいね。

まず、入ってみたのは三の丸尚蔵館です。展示品は定期的に入れ替えますが、今回は天皇皇后両陛下の御歌などが展示されていました。

入口にはちゃんとスロープがついています。

三の丸尚蔵館付近にある多目的トイレです。設備が整っており、公園のお手洗いとしてはきれいです。

大手休憩所に立ち寄りました。ここでは飲み物やアイスクリームが売っています。出入口は3つあり、正面の出入口のみが自動ドアーでした。

休憩所、同心番所を過ぎ、右折して二の丸庭園に向かいます。園内は全体的にこのような感じの広い道が続いていました。

アスファルトの道を外れて入ったのは二の丸雑木林です。お庭っぽい雰囲気になってきましたね。

雑木林を抜けると二の丸庭園が広がっていました。風情溢れる日本庭園ですね。天皇皇后両陛下も時折この庭園をご散策されるそうです。

岩の階段がありましたが、緩やかだし、上っちゃえ!

高い所からだとやっぱり見晴らしが違いますね。感動でした!

二の丸庭園を出た私たち。途中で車いす走行禁止の汐見坂の前を通りました。確かに、この坂は急過ぎて車いすで上り下りは難しそうです。

江戸時代には100人の警備員の詰所であった百人番所です。歴史に詳しいYama-chanのお話によると、江戸時代初期は忍者が番をしていたとか。

隣にある植込みが建物と同じ形に刈ってありました。何だかお茶目。

防御施設である富士見櫓の近くに、ユニバーサルデザインのベンチがありました。座るときや立ち上がるときに捕まれる手すりが付いています。

本丸広場の西側にある茶畑。また車いす走行禁止の標識です。きっとこの急な勾配とカーブが車いすには危険なのでしょう。

本丸広場に寒緋桜が咲いていました! 冬に咲く桜、素敵ですね。

本丸休憩所に隣接した多目的トイレです。適当な広さと先ず先ずの設備。日本の公園によくある公衆トイレといった感じですね。

本丸休憩所を少し行ったところに天守台がありました。ここもけっこう急な坂なのに、車いす走行禁止の標識を見かけませんでした。今回は時間の関係で上がりませんでしたが、また来るチャンスがあったら上ってみようかしら。

観光も兼ねた皇居東御苑の調査はここで終了です。私たちは御苑の北西側にある北桔橋門から外に出ました。写真の左側に小屋が写っていますが、ここへ入園票をお返しくださいね。

退園後、お堀の周りをお散歩しました。壮大なお堀。お城ならではの景色ですね。

将門塚

北桔橋門から歩いて10~15分、最後に将門塚を訪れました。平将門は、平安時代の中期、939年の天慶の乱で関東を制圧し、新天皇を名乗った武将です。

お墓までは階段だったので、メンバーに車いすを持ち上げてもらいました。

階段ではメンバーがお手伝いしてくれます。

1,000年以上たった今でも、私たちのようにこうしてお参りに来る人々がいるのですね。歴史を感じながら、偉大な武将の墓前で手を合わせてきました。

寒緋桜さん、寒い中で咲いてくれてありがとう。

日本では今年2019年4月30日の天皇陛下のご退位に伴い、5月1日から新しい元号になります。幸いにも、平成の最後という歴史の節目に、私たちは皇室の庭園とも言える皇居東御苑へ訪れることができました。東御苑は東京駅から徒歩で行ける距離にありながら、静かな雰囲気の中で日本の文化や歴史、自然を感じられるところです。バリアフリー面でも特に問題はないため、車いすユーザーの方々にもお勧めの観光スポットです。これから春は様々な花々が咲くことでしょう。あなたも都心のオアシスのような皇居東御苑を訪れて、ほっと一息つきませんか?

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