車いすで観光 赤坂迎賓館

赤坂離宮または赤坂迎賓館として知名度が高いですね。

赤坂離宮

迎賓館は歴史的に、東宮御所として1909年に建設されました。設計はお雇い外国人建築家ジョサイア・コンドルの弟子にあたる片山東熊によります。ジョサイア・コンドルの弟子は、東京駅駅舎や日本銀行本館の設計者である辰野金吾が有名ですが、コンドルの流れをくむ、外観の美しさには、目を瞠るものがあります。

四谷駅から迎賓館へ

最寄駅は、JRまたは地下鉄の四谷駅です。どちらもエレベーターがありますが、丸ノ内線の1番出口からだと、迎賓館に向かう道路へ降りるのに、スロープがないので、上智大学側のスロープから新宿通りを左折し国道20号線へと遠回りしていく必要があります。駅ビルのアトレから向かったほうが、きれいな多目的トイレもあり、車いすの方には利用しやすいかと思います。国道20号線から直進5分ほどで迎賓館正面に突き当たります。

迎賓館正門

団体の方はここから入りますが、一般参観の人は、ここを右回りに2分ほどいったところが受付入り口になります。

迎賓館西に移動

係員の指示に従って右折すると、まるで空港の進入路のようなところで所持品検査を受けます。ペットボトルを持っていると、係員の目の前で飲んで見せる必要があり、面倒ですね。車いすの方は、こことは別のところで所持品検査を受けることになりますので、健常者と同行の場合、落ち合う場所を決めておかれるとよいでしょう。

ほかに、案内用端末を200円で貸してくれるので、必要な方はここで借りてください。

迎賓館内部

進入口は、いきなり階段です。車いすの方は、ここから裏導線を利用することになります。本館の正面玄関を過ぎたところで落ち合えますが、またすぐに、一般順路とは違う場所からエレベーターを使って2階に上ることになります。本館内を見学後も同じ裏動線を戻って、前庭に出ることになります。一般のかたは本館横の出入り口から出て、主庭(裏側)を見学することになるので、事前に待ち合わせ場所を打合せしておいてください。


内部は、写真撮影が許可されません。いずれも天井が9メートルもあり、天井画が壮麗であり、有名な作者のものになります。また、柱も各国から大理石を輸入して作られています。私は発見できませんでしたが、きっとアンモナイトの化石もあるのでしょうね。

迎賓館室内は写真撮影禁止のため、内閣府のウェブサイトより転載しております。

花鳥の間

「花鳥の間」には、日本人作家渡辺省亭の作品である七宝焼きで描かれた花鳥の絵と、フランス人作家による油絵が見事なコントラストを描き出しています。

羽衣の間
彩鸞の間

「羽衣の間」は中世フランス様式のインテリアが美しい舞踏会場となっています。また、ここと「彩鸞の間」には、石膏に金箔を施した壮麗な文様が興趣を誘います。

主庭

本館を出てからは、主庭に回り、噴水と本館の眺めが美しいです。

伝説の動物グリフォンと、その上にシャチの像が置かれています。我々は、このグリフォンが日本橋の翼の生えた麒麟ではないか、シャチは、「鯉」か「ナマズ」か、と議論していたのですが、前者はグリフォン、後者はシャチが正しいようです。


前庭に回ると、ここからは本館の正面が見えるので絶好のカメラアングルです。

前庭より、本館全景

なお、通路が、かなり段差の激しい石畳と砂利道のため、振動を覚悟してください。上質のクッションを準備されたほうがよいでしょうね。

全体の所要時間は約1時間。見学を終えてからは前庭にカフェもありますので、異国情緒あふれる景色を見ながらゆっくりとコーヒーを飲むのも楽しいでしょう。

カフェ

ただし、本日(2/17)は寒かったです。どなたもコーヒーを飲んでいませんでした。(笑)
どうぞ、楽しい迎賓館見学をお楽しみください。最後に、四ツ谷駅構内のアクセシビリティがやや不安なので、下記サイトをご参考ください。

YUKORINから一言

では、ここで赤坂迎賓館の車いすルートについてご紹介しましょう。

車いすユーザーと介助者は前庭を通って正面玄関から入館します。玄関ホールにはスロープが設置されています。館内のエレベーターはスタッフさんが利用する業務用のエレベーターに乗せてもらいました。前庭は石畳、主庭は砂利が敷かれており、介助者は車いすを押すのがちょっと大変かもしれません。車いす用のトイレは第1事務棟にあり、少し見付けにくい場所にありました。館内の廊下は十分な広さで、展示物の設置位置も問題なく、車いす目線からでも豪華なインテリアを観賞できます。(裏導線になるため、セキュリティの都合上エレベーターは車いすユーザーと介助者のみの利用となります。)

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